この記事を見ている方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか?
- デジタル終活ってそもそも何?
- デジタル終活をするとどんなメリットがあるの?
- デジタル終活ってどんなことやればいいの?
近年話題となっている「終活」。
その中でも時代の進歩を感じる、「デジタル終活」という言葉が話題となっています。
デジタル終活は高齢者だけでなく、若い世代の方々にも関わってくるものです。
この記事ではデジタル終活を行う理由や、そのやり方などご紹介いたします。
- そもそもデジタル終活はどんな意味があるのか
- デジタル終活をやらないと起こりうるトラブル
- デジタル終活のやり方
目次
【デジタル終活】そもそもデジタル終活って?
パソコン、スマホなどのようなハードウェアから、クラウド上のサービスなど、デジタル分野の発展は日進月歩の勢いで進歩しています。
そして個人の情報はデータとしてあらゆる所に保存されるようになり、デジタル上のトラブルも急増してしまいました。
この事は終活を行う上でも深く関係しており、自分の死後でトラブルが起こらないようにと「デジタル終活」という言葉が生まれました。
そしてデジタル終活は決して年配の方だけの問題ではありません。
突然の不慮の事故というものは、誰でも平等に起こりうる問題であって、年齢は関係ありません。
そしてよりデジタルに精通しており様々なデータを保存しているのは、デジタルネイティブである若い人たちです。
終活という言葉を聞くと、「年配の方々の話」と思われがちですが、デジタル終活においては誰もが日頃から心がける必要があるのです。
デジタル終活の重要性についてご理解頂けた段階で、デジタル終活をしないと起こってしまうトラブルについて見ていきましょう。
【デジタル終活】データが残っていた為に起こるトラブル
こちらではデジタル終活をしなかった場合に、「データが残っていた為に起こるトラブル」についてご紹介していきたいと思います。
データを残してしまったが為に、一体どのような事態が起きてしまうのでしょうか。
また、そのようなトラブルが起こらないようにする、対策も合わせてご紹介いたします。
SNS上で起こりうるトラブル
- アカウント乗っ取り
- 個人情報の抜き取り
- 遺族の方への精神的打撃
アカウントの乗っ取り
まず起こりうるトラブルとして、アカウントが乗っ取られてしまう事です。
SNS上のアカウントは亡くなってしまったからと言って、自動でアカウントを閉鎖してくれるわけではありません。
なので、常に乗っ取りという脅威に晒された状態になってしまいます。
そして、乗っ取られてしまった場合、友人や遺族の方々が詐欺の被害に遭ったりなどのトラブルが想定されます。
個人情報の抜き取り
もしアカウントを乗っ取られてしまった場合に、登録情報など全ての情報が筒抜けになってしまいます。
また、乗っ取られなかった場合にしても、SNS上で何かしらの個人情報を載せてしまっていたなどのケースは十分にあり得ます。
遺族の方々への精神的打撃
SNSには誕生日を知らせる機能などや、自動的に勝手に更新してくれる機能があり、その度に遺族の方々に精神的な負担をかけてしまうという事態も起こり得ます。
SNS上で起こりうるトラブルの対策
- SNSアカウントのIDとパスワードをエンディングノートなどに残す
- 自動投稿系はなるべく使わない
- 個人情報は絶対に載せない
対策としては上記のようなものが有効です。
特にアカウントのIDやパスワードはエンディングノートなどの、遺族の方々が絶対にチェックするものに記録しておきましょう。
クラウド上で起こりうるトラブル
- ハッキング
- 個人情報の流出
ハッキング
クラウドというのは常にインターネットに接続されているため、クラウド上に保存されている情報はハッキングされる恐れがあります。
セキュリティがあるため、余程のことがない限り安全とは言えますが、リスクがあることは把握しておきましょう。
個人情報の流出
上記の通り、クラウド上に保存されている情報はハッキングされる恐れがある為、個人情報が流出してしまう危険性はあります。
クラウド上で起こりうるトラブルの対策
- 保存先のIDとパスワードを記しておく
- 保存してあるデータについても記しておく
対策としては遺族の方々が取り扱うことのできるように、IDとパスワードをしっかりとエンディングノートなどに記しておきましょう。
また、そのデータの取り扱いに関して、どう取り扱って欲しいかなども明記しておくと、遺族の方々の負担を減らす事もできるので推奨します。
知られたくない秘密に関するトラブル
- 遺族の方々への精神的な負担
- 人間関係のトラブル
人には誰しも知られたくない秘密があるものです。
しかし、もしも不慮の事故によって突然の不幸が起きてしまった場合に、遺族の方々が遺品整理をする事になります。
そこでスマホなどに知られてはいけない秘密などがあった際に、ただでさえ精神的な負担を強いられている遺族の方々に更なる負担をかけてしまいます。
秘密に関するトラブルの対策
- 絶対に知られたくない情報は消しておく
- パスワードをかけて見つからない場所に保存する
立てられる対策としては、まず消してしまえるデータはなるべく消してしまいましょう。
かと言って、簡単に消せるわけではないからデータとして残ってしまっていると思います。
なので、どうしてもデータを消せない場合は、パスワードをかけて見つからない場所に保存しておくようにしましょう。
しかし、その場合にはリスクは伴うので、その点にも留意しておく事が大切です。
【デジタル終活】データが残っていなかった為に起こるトラブル
次に「データが残っていなかった為に起きてしまうトラブル」についてご紹介していきたいと思います。
データを残さなかったが為に、一体どのような事態が起きてしまうのでしょうか。
また、そのようなトラブルが起こらないようにする、対策も合わせてご紹介いたします。
金銭的な損失トラブル
- 銀行口座や証券口座などの資産を引き出せない
- 株価の暴落などに巻き込まれる
- 定期購読などの引き落としによる損失
銀行口座や証券口座などの資産を引き出せない
銀行口座や証券口座の暗証番号を残しておかないと、遺族の方々が資産を引き出せなくなってしまう可能性があります。
一応時間をかければ、資産を引き出せないことはないのですが、すぐに現金が必要な場合なども考えられる為、困ってしまう事があります。
株価の暴落などに巻き込まれる
上述したように、資産を引き出すのに時間がかかってしまうので、為替リスクに晒される事になります。
その間に全財産を失い、借金を背負ってしまう可能性もあります。
定期購読になどの引き落としによる損失
定期購読などの毎月引き落とされてしまうサービスに契約している場合は、把握していないと勝手に引き落とされてしまうので要注意です。
知らず知らずのうちに毎月の損失が膨らんでしまいます。
金銭的な損失トラブルの対策
- 必ず銀行口座や証券口座などの暗証番号はわかりやすく残しておく
- 契約しているサービスなどについても残しておく
対策として金銭が絡んでくるものは、必ずエンディングノートなどの遺族の方々が見つけやすい所に記しておきましょう。
そうする事によって、遺族の方々の負担も減らす事ができ、なおかつ損失をなくすことができます。
金銭が絡むことは遺族の方々にとってもかなり重要なことなので、忘れないようにしておきましょう。
金銭的な要因による相続トラブル
- 相続先不明による家族トラブル
- 相続詐欺
相続先不明による家族トラブル
故人の遺産の相続について不明だと、遺産の相続に関しては家族内での協議によって決まります。
なので、この家族協議が原因で家族トラブルに発展し、家族との絶縁や最悪の場合、犯罪を犯してでも相続を狙うような事件にもなり得ます。
相続詐欺
遺産の相続は法律も関わってくる複雑な問題であるため、知らない人たちを騙そうとする詐欺が少なくないです。
特に狙われるのは、相続先が不明で法律によって守られていない状態の遺産です。
金銭的な要因による相続トラブルの対策
- 遺書を残す
- エンディングノートなどに記す
トラブルの対策として、必ず資産に関しては取り扱い、相続に関係する遺言を残しておきましょう。
故人の遺書は本人によるものだと認められると、法的効力を持つので相続に関するトラブルを確実に避ける事が出来ます。
金銭関係の相続トラブルは身内で起きる事が多く、身内でのトラブルは後に引きずり、誰も得をしない結果になってしまいます。
そのような事を未然に防ぐために、必ず資産の取り扱いに関する事を明記しておきましょう。
【デジタル終活】デジタル終活のやり方と手順
ここまででデジタル終活の必要性についてご理解頂けたでしょうか。
ここからは、具体的にデジタル終活はどのような手順で進めていけば良いかについてご説明いたします。
4つのステップに別れていますので、ご自身のペースでゆっくりでも良いので、進めていきましょう。
1.デジタルにあるものを全て把握する
まずはオフラインデータ(スマホの中にある写真など)、オンラインデータともに、あるものをリストにして現状把握からはじめましょう。
年々デジタルの技術が発達し、個人で取り扱うデータ量もどんどん増加しています。
思い立った時にやらなければ、次の日には更に整理する事が増えており、面倒になってしまいます。
なので、早めに取りかかる事がおすすめ。
また、リスト化する方法としては、エンディングノートなどに全て書き出してみると良いでしょう。
2.現状把握したものを分類する
次にステップ2としてステップ1で行った、現状の全てのデータを分類していきましょう。
例えば、写真のデータ、書類のデータなどなど、ここにはなんのデータがあるかをわかるようにしておく事が大切です。
3.データの取捨選択
このデータが必要か不必要かの取捨選択をしましょう。
このステップ3はとても重要で、上述したようなトラブルが起きてしまうか、未然に防げるかの分かれ目とも言えます。
データがあったために起きてしまうトラブル、データが無かったために起きてしまうトラブル、それぞれを起こさない為にも先程のトラブルの例を参考に取捨選択をしましょう。
特にデータを消す際に注意すべき事として、削除しただけでは完全にデータは消えないので注意が必要です。
完全に消えたかどうかのチェックを怠らないようにしましょう。
4.データや資産の取り扱いに関して明記する
最後に整理してきたデータに関しての取り扱いについて、しっかりと明記しておきましょう。
明記の仕方に関しては、エンディングノートに記したり、データとして見つけやすい所に残しておくなどして、遺族の方々困らないようにしておきましょう。
上述したように、故人の遺書は本人によるものだと認められた場合、法的効力を持つので気をつけておきましょう。
【デジタル終活】まとめ
如何でしたでしょうか。
デジタル終活に関してご理解頂けたでしょうか。
また、他にも終活に関しての記事を数多く執筆しているので、是非ご参考にしてください。