沖縄の知り合いの人が沖縄でお墓を建てるらしくて、相談されたんだけど...
沖縄のお墓って本土のものと同じなのかな?
これは台風が多い沖縄ならではの特徴だよ。
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この記事でわかること
- 沖縄のお墓の特徴
- 沖縄のお墓の種類
- 沖縄のお墓参りの作法
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目次
沖縄のお墓の特徴
沖縄のお墓はなんといってもその大きさが特徴です。
しっかりとした石の扉や屋根まであり、家のように大きくしっかりしています。
お墓が大きい理由
なぜ沖縄のお墓が大きく作られるのでしょうか。
実は理由はいくつかあります。
- 沖縄は風葬文化
- 門中墓が作られていた
- 沖縄の気候に合わせて
- お墓の前で宴会をする
沖縄は風葬文化
沖縄が風葬が風葬文化であったことが一つの理由です。
風葬とは遺体の周りを石で囲って風化させるという埋葬方法です。
風化に伴って骨になったら、遺骨を洗浄して骨壺に入れます。
遺体を安置するためには、ある程度の広さが必要であるため必然的に大きなお墓になります。
ただし、現在ではほとんどが火葬のため、大きなお墓も減少傾向にあります。
門中墓が作られていた
沖縄では門中墓が作られていました。
門中墓とは門中が使う墓のことで、要は父系の直系血族が一族の長として継承していくことが習わしになっています。
そのため、父系親族すべての人を埋葬するために、お墓も大きくなったといえます。
沖縄の気候に合わせて
沖縄は夏から秋にかけて台風の通り道であり、年間を通じて雨が多い地域であります。
そのため、激しい雨風にしのげるようなデザインのお墓にする必要がありました。
頑丈な土台と屋根を作ることでお墓が倒れたり、傷んだりしないようになっています。
お墓の前で宴会をする
沖縄では4月に故人を供養するために伝統的な行事である清明祭が行われます。
清明祭では親族全員でお墓の掃除を終えた後、墓前にご馳走やお花を供えます。
その後、御馳走を食べたりお酒を飲んだりと宴会が開かれます。
また、お墓が完成したときには魂入れの後にも他の会場に場を移さずに墓前で宴会が行われます。
お墓の前で宴会が開かれるため、お墓の敷地は大きい必要があったのです。
沖縄のお墓の種類
沖縄のお墓にもいくつか種類があります。
- 亀甲墓
- 破風墓
- 掘り込み墓
具体的な内容についてチェックしてきましょう。
亀甲墓
お墓の屋根の部分が亀の甲羅のような形をしているお墓です。
これは女性の子宮をイメージしたデザインで、人は死んだら母親の子宮に帰るということを意味しています。
亀甲墓は岡や傾斜地を利用して作られていて、周囲は石垣の柵となっています。
先祖から受け継いでいく大きな墓であり、奥まったところに石を積み上げ壇を作り、多数の遺骨を納めるようになっています。
お墓の前に宴会ができる広い庭のようなスペースがあります。
破風墓
お墓の屋根が三角形で家のような外観のお墓です。
元々は沖縄が琉球王国時代に王室だけが建立することができたものでした。
しかし、明治時代の廃藩置県以降、庶民にも解禁され破風墓が広まるようになりました。
掘り込み墓
掘り込み墓は斜面や砂岩層に横穴を掘って作られた簡易的なお墓です。
沖縄では「フィンチャー」とよばれ、仮のお墓として使用されていたという一面もあるようです。
現在では、ほとんど使われていません。
沖縄のお墓の値段
でもやっぱり大きいってことはそれだけ値段も高いのかな?
本土での一般的なお墓より、沖縄伝統の大きなお墓の値段は高いよ!
- 永代使用料(土地代)
- 墓石代
お墓の値段は本土と同じように上記の2つからなっています。
この他にも管理料などがかかることもあります。
沖縄のお墓は亀甲墓と破風墓が一般的で、この2つのお墓の値段の差はあまりありません。
当記事ではこの亀甲墓と破風墓の値段について解説していきます。
一般的なお墓の相場や安くお墓を建てるポイントなどについて詳しく知りたいという方はこちらの記事をご覧下さい。
永代使用料
永代使用料は墓地や霊園の土地を借りるためにかかる費用のことをさします。
一般的に永代使用料は最初に支払ったあとは、管理費のみで跡継ぎがいる限りはずっと使い続けることができます。
墓地の立地条件などにより大きく変わってきます。
永代使用料の平均としてはおよそ75万円~80万円となっています。
墓石代
墓石は石の大きさや種類、デザインなどで大きく変わってきます。
沖縄伝統の大きなお墓の相場はおよそ300~500万円が相場とされています。
本土での相場は50~150万円と言われているので、沖縄のお墓は本土のよりもかなり高いと言えます。
沖縄での個人墓地
値段を安く済ます方法って何かないのかな?
それなら多少は安く済ますことができるよ!
沖縄での最近のお墓事情として、どこかの霊園にお墓を建てるのではなく、自分の土地を使ってお墓を建てる人が増えています。
霊園でお墓を建てると、永代使用料と墓石代、あとは管理料が少しかかってきます。
個人墓地であれば、管理料はかかりませんし、元々自分が持っている土地であれば土地代もかかりません。
また、個人墓地であれば自由なデザインや大きさのお墓にできるのも魅力の一つです。
個人墓地の場合には基本的には墓石代のみで、お墓をどのようにするかのみで値段が変わります。
沖縄におけるお墓参り
お墓参りの手順やマナーを解説するね!
沖縄におけるお墓参りは、内陸のものとは大きく違います。
マナーや作法を理解しておきましょう。
お墓参りの手順
沖縄におけるお墓参りの手順は大まかに以下のようになっています。
- 土地神様「ヒジャイヌカミ」をお参りする
- 初(はつ)を行う
- 取り出した部分に料理を並べる
- 親族一同でヒラウコーに火をつけてウチカビを燃やす
- ウートートゥしてお供え物をいただく
土地神様「ヒジャイヌカミ」をお参りする
まずは自分の家のお墓にいく前に土地神様といわれる「ヒジャイヌカミ」をお参りしましょう。
用意したお供えものも供ます。
初を行う
ヒジャイヌカミへお供えした物のなかから、2つずつ取り出して先祖のお墓に供えます。
取り出した部分に料理を並べる
初を行って取り出してスペースが開いた部分に料理を並べます。
この追加する料理のことを「ウチジヘイジ」よびます。
親族一同でヒラウコーに火をつけてウチカビを燃やす
ヒラウコーと呼ばれるお線香に火をつけてボールのなかでウチカビを燃やします。
ウートートゥしてお供え物をいただく
最後にウートートゥと呼ばれる合唱をします。
そして持ってきたお供物をみんなでいただきます。
沖縄のお墓参りの際に注意する3つのマナー
- 行事以外ではお墓参りをしない
- 他人の家のお墓は拝まない
- 妊婦さんとその家族、新しく家を建築中の家主は注意
内陸ではないような気をつけなければならないことが3つありますので解説していきます。
行事以外ではお墓参りをしない
基本的にはお彼岸やお盆などにお墓参りにいくということはあっても、基本的にはいつでもお墓参りをすることができます。
しかし沖縄では、行事以外でのお墓参りは極力避けるようにします。
「周囲の霊魂がついてくる」「周囲の霊魂が寂しがる」といった理由で行事以外でのお墓参りはしません。
他人の家のお墓は拝まない
こちらは全国的にもあるような作法ですが、他人の家のお墓は拝まないようにしましょう。
軽い会釈などもマナー違反となります。
また、沖縄ならではの大きなお墓の敷地も他人の敷地はできるだけ通らないようにすることがマナーです。
妊婦さんとその家族、新しく家を建築中の家主は注意
納骨式などのお墓の扉を開く際には妊婦さんとその家族、新しく家を建築中の家主は同席をしてはいけないとされています。
これはお墓に引かれてしまうと言われているためです。
一部の地域などでは子供や故人の同じ干支の人も避けることもあるようです。
おわりに
沖縄のお墓まとめ
- 沖縄のお墓は本土のお墓と比べて大きい
- 沖縄が風葬文化だったこと、台風が多い気候なこと、お墓の前で宴会をすることなどが理由
- 沖縄のお墓は主に亀甲墓、破風墓、掘り込み墓の3種類
- お墓の相場は300~500万円
- 個人の土地にお墓を建てる人が増えている
- 本土とは違うお墓参りの手順がある
- 基本的には行事以外ではお墓参りをしない
特にお墓参りは特に独特だからできれば覚えておこう!
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